理論と感覚の使い分け

私はどちらかといえば理論派なので、数字やデータで納得ができないと、建築用材として採用することはほとんどありません。特に構造材で使用するとなると、お客様の命と財産を守る最重要な部分で、強度試験や性能評価がきちんとされているものでないと使えないので、慎重には慎重を期しています。数値的に納得できれば、お客様に自信を持って勧めることができますし、安心して使うことができます。

一方、仕上げ材などは、「肌感覚」や「デザイン性」が重要な要素になってくるので、感覚的な雰囲気で選んでもいいのかな、という気がします。ただ、構造材に比べてメンテナンスはしやすいものの、クロスの張り替えといっても、家具をどかしたり、費用も工期もかかるので、なるべく後悔しないよう、普遍的で飽きのこない素材を使いたいものです。

そういう意味では、杉の無垢材は使い込むほどに色合いが飴色に変化し、「経年美化」していくので、内装にもおすすめです。

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