「在来工法」と「伝統構法」の違い

大丸建設は、明治初期の創業以来、木造建築物を専門とする工務店を家業として続け、5代になります(私は6代目になります)。
木造住宅を建てる時に、「在来工法」「伝統構法」といいますが、どちらも一聞すると似ているような気がして、正確な違いを把握している人はどれだけいるでしょうか。
私が小さなころは、「在来工法」は日本で従来からおこなわれてきた伝統的な木組みの家のことで、今でいう「伝統構法」と同義でした。伝統構法では、木を刻み、金物を使わず、仕口・継手によって木の接合部を組み合わせて構築する技術で、昔はほとんどの家が伝統構法でした。
その後、住宅の大量生産が始まってからは、木造住宅の接合部に金物を使うことや、プレカットといってあらかじめ規格化された寸法の柱や梁を組み立てる工法も含めて「在来工法」というようになりました。
そのため、釘や金物を使わずに手刻みの木材を組み合わせる「伝統構法」と、その他の「在来工法」を分けて呼ぶようになりました。

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