リフォームと営繕の違い

大丸建設では、「営繕からリフォーム、新築まで手がける工務店です」と言っています。では、リフォームと営繕はいったいどう違うのでしょうか。
 私なりの解釈ですが、リフォームは、住まいの何かを変えることです。例えば、住まいを大きく変えることで生活が変わる。お庭と家のつながりをつくるだけで、ライフスタイルが変わるケースをこれまでに見てきました。また、キッチンを交換したり、お風呂をユニットバスに変えるなどすると、便利になり、生活の質が向上します。
 営繕の場合は、現状を直すことを指します。例えば色あせた外壁を塗り替える、畳の表替え、ふすまの張替えなどです。もちろん、営繕も住まいを長く住み継いでいくという意味では、とても大切なことです。

リフォームの費用感は、ヒアリングで判断

リフォームのご相談の際は、とにもかくにも、お客様がリフォームしたい目的は何なのか? を、しっかりと聞き取ることを大切にしています。
 設備だけを新しくしたいのか、暮らし自体に滞りがあってそれを改善したいのか、ライフスタイルが変わったのか……まず「リフォームの目的」を的確に聞き出し、その中でお客様が費やすことのできるお金がどれくらいなのかをざっくりお聞きして、具体的なご提案をします。お客様のお話を聞いていれば、総額がいくらになるかの見当はだいたいつきます。数十万円で済む話なのか、300万円規模なのか、1000万円以上かかるのか……具体的に提案をするなかで、「えっ!? そんなにかかるの!?」という反応なのか、「そのくらいで住むのなら、もう少し手をかけようかな」とおっしゃっていただけるのか、反応を見ながら、ご相談を仕分けていきます。

住まいのリフォームとお金

6月から続く「建築とお金」のシリーズ、9月は最終章「リフォームのお金」についてです。
 リフォームのコストは、日常的な住まいのメンテナンスにあたる「営繕」から、トイレやお風呂など水回り設備の交換、耐震リフォーム、内装リフォーム、そして家の構造材だけ残してすべてを新築同然にフルリフォームするまで、工事の規模も価格もさまざまです。
 大丸建設のOBのお客様で、襖の建て付けが悪いからとご相談をいただき、私がその場で調整することで直せるようなものであれば、お金をいただかないケースもありますし、フルリフォームならば新築の工費の8割、2000万円台の費用がかかる場合もあります。
 いずれも、お客様のニーズに応じて、適切なご提案をしていけるようにしています。