私はこれまで20年近くに渡り木造建築の現場監督として働いていたので、床下、天井裏など、建築現場のさまざまな場所を見てきています。シロアリとの付き合いも長いです(笑)。
長年の経験で、シロアリに侵されたさまざまな建物を見てきました。
酷いのは、「柱がない」住宅。表から見ると、柱が立っているようには見えるのです。しかし近づいてみると……柱の表面の薄皮だけが残っていて、中の辺材(木のやわらかい部分)が見事に喰い尽くされていて、指を入れるとズブズブと刺さってしまうほどだったのです。
柱がなくても家は建っているのか……と言うと、何とか、別の壁や柱が過重を支えていたので家は残っていますが、バランスが偏っているのでもし大地震が起こったらひとたまりもありません。その住宅では結果的に柱を取り替えることになりました。