「1.0」が耐震性能の目安

 耐震診断の結果は、1階、2階とも、X方向とY方向の耐力をチェックし、4つの数字の中うち最も小さな数字がその家の耐震性能になります。
 例えば、1階の場合、昔は南側に開口部を設けることが多く、窓が大きい分壁の量が少ないと言えます。そうすると、1階の一つの方向の耐力が極端に弱いので、地震の際はその弱い部分に重みがかかって倒壊の危険性が高まるというわけです。
 耐震性を表す数字を「評点」と言いますが、1.0が耐震性を保有しているギリギリの数字で、それ未満だと倒壊の可能性がある、ということになります。耐震診断をした建物が実際に持っている耐力を「保有耐力」と言い、建物が本来持っていなければいけない力を「必要耐力」と言います。必要耐力が分母で保有耐力が分子になり、この割合が0.3くらいですと、倒壊の可能性が高いと言えます。逆に保有耐力が1.5くらいの家は地震に十分耐えうる力が強いと言えます。
 耐震補強をするには、壁に筋交いを補強したり、土台と筋交い、柱を専用の金物で固定したり、鉄筋で基礎を補強したり、構造用合板で外側の壁を固めるなどの工事が必要になります。具体的にはまた改めてお話したいと思います。

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