東北人の強さ

昨年のGW、6月、8月、11月に遠野町や大槌町を訪れてボランティアをしてきたなかで、たいへん多くの出会いがありました。ボランティア同志の出会い、隊長との出会い、そして、現地で暮らしている方との出会い。複数回足を運ぶことで、私のことを覚えてくださる方がいて、再会を喜んでくださったのには、私も励まされました。
 そのなかで感じたのは、東北の方はどうしてこんなに強いのだろうということ。大地震、大津波、その後の生活は、怖いなんてものではないほど、たいへんな恐怖と不安をもたらしたと思います。文字通り生死を分ける体験をしながら、ボランティアで訪れた私たちと食卓を囲み、時には杯を交わしながら、先を見据えて生きている、その精神の強靭さに心打たれました。
 その時、ふと考えました。東京で同じような大震災が起こったら……。私たちはこのように強くいられるのだろうか、と。震災と原発事故以降、東京ではパニック状態が続いていました。まるで東京が被災地であるかのように、混乱していました。なんでこんなに東京では足下がぐらついているのだろう、と不思議でなりませんでした。
 東北に行って感じたのは、地域コミュニティがしっかり息づいているかどうかの差なのだ、ということです。少なくとも私が接していた人たちは、自分のことだけでなく、地域全体のことを考え、先を見据えている印象でした。

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